筆耕というお仕事
在宅や内職などで文字を書く仕事がことを知っている人は多いでしょう。
しかし、文字を書いて報酬を得る仕事の名称までを知っている人はあまり多くありません。
文章を書く人をライター、キャッチコピーを書く人をコピーライターと呼ぶように、賞状や目録などに文字を書く人にも名称はあります。
字を書く仕事のことを筆耕と呼ばれます。
筆耕者はあまり浸透された言葉ではありませんが、文字を書きうつす"写字"や、綺麗に書き直す"清書"を通して生計を立てている人のことを指します。
ライターとよく間違われやすいですが、ライターはこのホームページの文章のような読み物を書くのに対して、筆耕は賞状や書道などで文字そのものを書くことが仕事になります。
ライターは文章を書く発想力が必要であり、綺麗に字を書く必要はありませんが、筆耕は文字の美観が問われますので綺麗に字を書ける能力が最重要です。
ライターやコピーライターは文章の内容で心を掴むのに対して、筆耕者は美しい文字のデザインで人々の心を惹きつけます。
一口に文字を書く仕事といっても、書きうつす素材や使われる場面によって求められる技術は大きく異なります。
以下では実際の筆耕の仕事の一部を取り上げています。
・賞状
小中学校の卒業証書や警視庁の感謝状などの式典で使われることが多い賞状。筆耕の仕事でも一番多い仕事内容です。
・宛て名書き
挨拶状や招待状などハガキサイズの宛て名書き。一般の人が使用する年賀状も筆耕者に代筆してもらって送る人もいます。
・目録、のし
冠婚葬祭の場で目にかかることが多い目録・のし。気持ちを表すものなので今後も手書きが主流のままでしょう。
・命名書
出産祝いに初めて子供に贈られる命名書。一生に一度のものなので筆耕業者に依頼する人は多いです。
・毛筆作品
依頼の数は多くありませんが一定層からの需要がある毛筆作品。依頼者の心得や信念などによって書く字は様々です。
・リボン、名札
入学式や結婚式など祝いの場で付けられるリボン・名札。面積が少ないので小さな文字で美しく書く能力が必要です。
ここで挙げたものは筆耕の仕事のほんの一部です。
ネットで「筆耕 仕事」や「筆耕 求人」などで調べてみると多くの筆耕会社が出てきますので、そこで調べてみるのもいいでしょう。